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調律師学校の入学試験って?合格のポイントと対策


皆さんは、調律師学校の入試というとどんなことを思い浮かべますか?私が調律師学校を卒業したのは約20年前ですが、当時の経験を思い出しながら、これからピアノ調律師になりたいという方のために、入試対策として役立つ情報をシェアしていこうと思います。

調律師学校入試・もっとも重要視されること

それはずばり、お客様と会話ができる人間かどうか?です。
ピアノ調律師というと、音感の良さが重要視されていると思われる方も多いでしょう。ですが、そもそも調律師は自分のピアノを調律するのではなく人のピアノを調律するので、持ち主とのコミュニケーションで要望を聞くことが大事な仕事です。また、調律時は初対面の他人がいきなり家に入り2時間かそれ以上滞在するわけですから、極端に言えば変な人であっては困ります。ですので、調律学校の入試ではとにかく面接で高ポイントを取る必要があります。

入試の内容

私が卒業したヤマハピアノテクニカルアカデミーの入学案内によると、令和7年度入試項目は以下のとおり。

  • SPI能力検査
  • 英語
  • 音楽基礎知識
  • 音感検査(ピアノによる高低和音判別 他)
  • 適性検査
  • 作文
  • 面接

ひとつひとつポイントを解説します。
【SPI能力検査】
これは私が受験した時代にはなかった検査ですが、調べたところ企業の採用試験で多く導入される適性や個性を判断する検査とのこと。問題はいくつかの項目に分かれ、知能テストや文章読解力、数学的考え方の総合問題のようです。極端に悪い点数にならないように、いくつか問題を解いておくと良いと思います。

【英語】
受験資格が高校卒業か卒業見込みなので、高校レベルの問題が解けていれば良いと思います。英語に自信がない人は単語や文章問題を復習しましょう。

【音楽基礎知識】
書籍の『楽典』を買い、一通りの問題を解いておきましょう。調律学校では、音の周波数の計算や音律の仕組みなど、楽典の知識を使う場面も多々ありますので基礎を固めておきましょう。特に、調の関係や音名(ドイツ、イタリア、英語)、楽譜の読み方、音程の転回など基礎的な所をやるといいと思います。

【音感テスト】
これは試験直前だとあまり鍛えようがないかもしれませんが、何か楽器をやっていた人にとっては楽な問題だと思います。
具体的にどんな問題かというと、はじめにある高さの音が聞こえ、次に聞こえる音ははじめの音より高いか低いかを判断し答える問題です。他には、ピアノによる和音が流れ、長調なのか短調なのか答える問題などもあったと思います。あまりに出来が悪いと音感なしとみなされるので、試験日には睡眠をしっかり取り万全な状態で臨みましょう。

【適性検査】
適性検査は二種類あります。一つはピアノのオクターブを片手で抑えられるどうか、実際のピアノを使いオクターブを弾くというもの。(一瞬で終わります。)もう一つは記述式の検査で、私の時は簡単な計算を延々とやるというものでした。ピアノ調律師は長い時間ピアノに向かって一人で黙々と作業するものですから、集中力が問われます。それを踏まえた上で適正ありとみなされるように考えて回答しましょう。

【作文】
調律師になりたいわけを書けるようにしておきましょう。できれば何かのエピソードつきで、800字程度でまとめられると良いと思います。

【面接】
言わずもがな最重要項目です。それほど高等なことは聞かれませんが、面接官と目を合わせてわかりやすく説明できることと、すぐに答えることが大切です。社会人経験のある受験者よりも現役高校生の方は苦手としやすい面接ですので、しっかりイメトレと練習をし自信を持って臨みましょう。
調律師になると毎日がほぼ初対面で会話することになります。お客様と真摯に向き合い、誠実に受け答えする姿勢を見せることが大切です。

以上の受験のポイント、いかがでしたでしょうか?これからピアノ調律師になろうとしている方の参考になったら幸いです。

・・・ちなみに、私が受験した時は推薦入試と一般入試にわかれており、私は一般入試でしたが受験者17名中、合格者4名でした。私はなぜか「自分は絶対受かるし、他の人も全員受かるだろう」と思い込んでおり自信満々で試験にのぞみました。それが良かったのかどうか分かりませんが、私こそはピアノ調律師になる人だという謎の自信が面接の点数を上げた一因かもしれません。(その根拠のない自信は入学してから見事に打ち砕かれることになるのですが・・それはまた別のお話。)

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